青二才の渡航録と備忘録

海外お菓子と旅行とカメラと景色と僕。海外に憧れたジュクジュクの未熟者が少しだけ夢を叶える経過🇰🇭🇮🇹🇹🇼🇩🇪🇫🇮🇪🇪🇸🇪🇹🇷🇨🇿🇳🇱🇦🇹🇬🇧🇲🇹🇪🇸🇸🇰🇭🇺🇭🇷。 2018.02.28〜2019.02.14ドイツ留学。

2度目の懺悔と東欧紀行1

 *2018年10月末に本記事を書き記したがゆえ大きな時間差が生じてしまったことには、出来るだけ目を瞑りつつお読みください。

    最後に記事を投稿してから一体全体どれ程の時が過ぎたのでしょうか。葉が地に落ちるほどの間隙、いやアイスクリームが溶けるくらいの数刻でしょうか、それとも、雨だれが石を穿つほどでありましょうか。それはそうと、筆者がこの月日の中で何処へも行かずに勉学にただただ勤しむ模範的な人類としての活動を享受していた訳ではないのは当然のこと皆さんもお分かりのはず。ええ、実のところハンブルクへの定期的なお散歩、ブレーメンでの、半ば日課と化した散歩は継続しつつも、オランダのアムステルダムユトレヒト、狩猟祭なるイベントが催された、エルンスト=アウグスト王のお膝元ハノーファーラプンツェルの舞台ともなった、ドイツ・メルヘン街道が一角トレンデルブルク、観光地代表格ミュンヘンモーツァルトの街ザルツブルク、西欧バルセロナ、南国マルタ、そして夏の終わりにはウィーン(オーストリア)、ハンガリー、スロヴァキア、クロアチア、つまるところ東欧諸国へと赴きました。そしてつい先日からドイツ各地で開催されるクリスマスマーケット巡りもそこそこにしています。まあそもそも、ブレーメンがメルヘン街道の都市であるので、常に観光地にいることから見るにも書くにも事欠くことなどはないはずなのですが、なかなかどうして筆、もといキーボードと折り合いがつかずこのような体たらく、、、。

 それはそうとこれらの渡航録をば、これまで通り、というよりかはかつてのように自由気ままに自己満足に、愛のままにわがままに、まとめていけたらとの意志と願望をここに記しておきますゆえ、お付き合いくださる余暇と寛大さを併せ持つ方々は何卒よろしくお願いします。これが誰かのドイツを始めとしたヨーロッパ諸国への興味の一端を担えたらなお嬉しいのですが、そんなことは正直どっちだって良いのです。だってそんなこと、筆者には荷が重いと言うものでしょう?

 まずは比較的直近と言えなくもない、東欧への旅行について、記憶の褪せないうちに、感動冷めやらぬうちに認めるが吉と思います故。

  あとは南ドイツ3都市のクリスマスマーケットについても次回認めます故お付き合いくださいますようお願いします。

 

   しかしてこのタイトル、「東欧紀行1」と、いかにも続編を匂わせるようであるけれども、そこのところどうなのでしょうか筆者、お答えいただきたい。まあ、さしずめそれは筆、もとい指と気持ちの赴くままに、気分が乗れば続きを書き、乗らねばそれはそれということでありましょうな。

 

       して、ようやく本題。

2018年9月24日から10月1日にかけての約1週間、筆者は1人の三重人(以後フライタークと呼称)に伴われてウィーン(オーストリア)、ブラチスラヴァ(スロヴァキア)、ブダペストハンガリー)、ザグレブクロアチア)を駆け足まじり鼻歌交じりで巡りました。

 

   その過程で撮った写真と、わずかばかりの感想をば記そうかと思います。

   

    まずはウィーン。まだ記事にもしてはおりませんが、以前ザルツブルクには訪れたことがあるので、筆者としては2回目のオーストリア、初のウィーンということになります。ウィーンと言えば皆さんは何を連想するでしょう。機械音、などではなく、ニュージーランドの羊がごとく犇めく美しいカフェ、音楽の都、ザッハトルテ、テレジアイエローの可愛らしい宮殿なんかを思い浮かべるのではないでしょうか。羊が如く犇めく、というのはいかにもナンセンスですよね。牛か羊かどちらかにしてほしいものです。メェ。

     それはそうと、言ってしまえばオーストリアに限った話ではないのですが、東欧は、落ち葉集めさながらあらゆる「美」をひたすらにかき集めた場所、と称しても過言ではない、それほどまでにこの地域は魅力的で、人を惹きつける力を持っています。

      なんといっても東欧には“世界一美しい“ と称される建築物が数多くあります。“世界一美しいマクドナルド“、“世界一美しい図書館“、“世界一美しい国会議事堂“などなど。それらの世界一と称せられる所以たるや、写真からでも読み取れましょう。

 

はい。ウィーン。

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まさにSchatztruheと呼ぶに相応しい物
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時折ドイツでも見かける信号機

アンペルマンに限らず、ドイツ語圏のマンホールや信号は、いつだって我々を魅了して止みません。

シュテファン大聖堂

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"Café Sacher"

正真正銘のザッハトルテ

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日本人が非常に多い。日本人の少ない環境に半年以上身を置いている身とすると、あまりに日本人が多く若干怖い。ただケーキに関しては、今まで口にしたケーキ全てを凌駕する上品な味であったとだけ記しておきます。筆者の乏しい語彙力ゆえ。

 

上品なケーキの後に載せるはいささか憚られよう写真を躊躇いもなくあげてしまいます。おそらくは世界一醜いアイス屋のマスコット。

見るに忍びないほど醜悪な見た目に、ヨーロッパで肥大したその巨体から溢れんばかりに満ち満ちたアイス欲も底から削がれようというもの。

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醜悪という概念を固めて蛇蝎へ流し込んでもここまで凄惨たる物質は生まれないでしょう。

 

世界一美しい図書館"Prunksaal"

 入場料は8€と少しばかり張るものの、その価値は十分にあると言えるでしょう。まあ、シェーンブルン代はケチりましたけどね(非観光客の鑑)

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枠から飛び出しているせいか妙に立体的に見える天井画
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世界一だなどと大々的に売り出せる根拠は語るまでもなく感じ取れることでしょう。

 

そして街並みをちらほらと。

 

大学の飲みサーに入った新入生が如く催している像。筆者は割とそういった類を嫌悪しているのですけれど。。。

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そして次なるは、スロヴァキアが首都ブラチスラバ。スラティスラヴァなのかブラチスラバなのか、果てはブラチスラヴァまで、呼称に困らないことのない都市。

首都、と称すにはいささか小ささが過ぎようと思わないでもないのですが、これはこれで小さな国の特徴なのでありましょう。

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ただ、ウィーンからの日帰り観光でもありました故、みっちり観光したとは言っても旧市街とブラチスラヴァ城くらいのものです。そしてこの国、物価はかなり安いように感じました。

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とりあえずはこんなところで今回は締め括り。

次は多分ハンガリーブダペストクロアチアザグレブについて順を追って書いていこうと思います。さあ、いつになるのやら。

晴天のブレーメンと筆者の生態

ブレーメン、それ自体が独立した州としても位置付けられている都市。言わずもがな我らが祖国ジパングでも、『ブレーメンの音楽隊(Bremer Stadtmusikanten)』の名を前に、その存在を認知せざるはなしと、言い放ってさえ過言ではないでしょう。

車のナンバープレートにはハンザ都市ブレーメン(Hansastadt Bremen)の頭を取って、HBと印打たれています。

それはそうと、都市とはいえ、ブレーメンはそう大きくはありません。フランクフルトなどと比べて仕舞えば、それこそ田舎と言えましょう。決して観光するに困らない街ではないかもしれません。『ブレーメンは、日本で言うなれば静岡』とはドイツ語の先生の発言。喧騒から一線を画した北ドイツの穏やかな港町、というが一月半経た筆者の所感。

これでは、さぞ田舎でつまらないのだろうと感ぜられることもあろうかと思います故、ここで筆者のブレーメンに対する感情を、漢字二文字で書き記しておきましょう。

          『最高 』

何が最高なのかと言いますと、筆者が来た日(2018年2月28日)から3月の終わりまで、これでもかという寒さに襲われ、凍えながら日々街を闊歩するに心も折れかけていた折、4月の初めになって2、3度、まとまった暖かい数日間が訪れました。それからというもの、ようやくできた趣味、散歩とカフェ巡りと外でボーッとすることを、好きなだけ出来ているからに他なりません。

『北ドイツの気候は基本的に曇りで、あまり良いとは言えない。』とはブレーメンに30年(であったか)住んでいるらしい日本人女性の談。

また、もう1つこれも彼女の談なのですが、『あまり良い天気に恵まれないからこそ、ドイツ人はせっかくの好天を存分に楽しもうとする。』らしい(北?)ドイツ人の心意気、筆者はとても好きです。

晴れれば川辺に出て太陽を浴びる人、友人と集い遊びに興じる人、家族でピクニックをする人、自転車を駆る人、上体に一糸纏わずジョギングをする人。見渡すだけでもそれぞれの楽しみ方というものが見えてきます。

ここで日本人サンプル、筆者の生態を見てみましょう。

筆者と言えば、1人で近隣の公園(Bürgerpark )でボーっとしたり、

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 ブレーメンが誇る大河川ヴェーザー(Weser)の都市沿いでボーっとしたり、

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名前を間違えて書かれたピーチグリーンティーレモネード片手に港みたようでボーっとしたり、

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 ローランド像の見下ろす広場(Marktplatz)でボーっとしたり、噴水前に座ってケバブを貪り喰らい、市場を見て、

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 講義のない時間やお昼の休憩どきに大学裏の散歩道を歩いたり、

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写真を撮ったり、

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ドイツ人の友人たちと大学横の川沿い(ここも同じくWeser川)でビールを流し込み、お酒を交えたゲームに興じたり、

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ときどきハンブルクまで出かけて、やっぱり湖畔や川辺でボーっとしたり、

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 少し疲れたらカフェで涼みコーヒーと林檎のケーキを食したり、

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林檎のケーキを食したり、

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 林檎のケーキを食したり、

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林檎のケーキを食したり、

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たまにちょっと贅沢なカフェでチーズクリームケーキ(Käse Sahne Torte)を食したり、

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時にはアイスカフェの野外テーブルで、ミルクシェイクを飲んだりしています。

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あとはバーベキューなんかもしています。

21時ごろでもまだ明るいくらいなので、つい時間を忘れてしまいます。

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このような隠居じみた生活を送る筆者ではありますが、もちろん講義にはちゃんと出ておりますし、そればかりか講義もないのに大学へ行く事さえあります。日本にいた頃には考えも及ばなかった領域に達しましたことを報告します。

それはそうと、少し前からサマータイムへと移行し、無残にも1時間が奪い取られたわけですが、それでもまだ21時ごろまで明るいといった様子のブレーメン。9時に日の目を見たと思いきや15時には暗闇へと回帰する冬の北欧とは全くの逆といったところ。

 

日の長い間は、その長さを存分に贅沢に使って楽しみ、

日の短い間は、その短きを精一杯満喫し、その夜長をして楽しむ。

四季を持つ日本、雨季と乾季を持つカンボジア、夏冬で日照時間の大きく変わるドイツ、それぞれの環境で柔軟に楽しんで暮らしていけたら、あるいは筆者にとって最も幸せなのだろうと、今の時点では思います。

もちろんここで言いたいのは、日本人の優位性を主張したりヨーロッパ至上主義を掲げたりしてどれが最も良いか比較するなんて陳腐が形を持ったようなことではありません。もっとも、何か高尚なことでも言えたら良いのですが、あいにく筆者には荷が重いというもの。そんな任を背負わせるのは酷というものなので、今回はこのくらいで。

 

日が短いという事は、日が昇るのも遅い、つまり日の出を見るにわざわざ重い瞼を、鶏も鳴かぬうちから開かなくても良いという事なので、それはそれで助かるような、そうでもないような、、、。

 

 

 

Osterferien 休暇と経過

(少し時期がずれているのは、実を申し上げるとイベントに行ったのも、この記事自体に手をつけたのも3月末のこと故、前の記事のチェコ紀行と前後してしまったからに他ならないのですが、まあ、さしたる問題ではないでしょう。つまるところ挨拶の時期の齟齬はご容赦いただきたく。)

 

 

  3月もやがて終わろうというところ、日本ではいよいよもって木々も人も、装い新たに次なる年度へと進み始める頃合い。筆者がハンザ都市ブレーメンでの生活を始めておよそ1ヶ月が経とうとしている時分。年度もまさに虫の息か風前の灯かとぞいうところ。それは少し違うな。うん。

    そんな中ここドイツは、所謂イースターによる休暇Osterferien を迎えています。この恩恵はキリスト教徒のみならず、無信心と称するに相応しい筆者のような留学生をも、除け者にすることはありません。素晴らしき博愛。そんなことないですね。日本でも恐らくは、イースターを謳う多くのイベントが各所で行われることでしょう。そのうちどれほどの人が、イースターの何たるかを心得ているのでしょうか。それはそうと、我々の生活へ支障をきたさぬ為か、大学や地域、果ては企業など、大小さまざまそれぞれのコミュニティによってその時期は違います。しかし休暇とは申しましても、クリスマスや大晦日などとは異なり、公共の施設さえ息を潜める静寂が街を覆うことはありません。無信心者とっては大きな救いであります。まあ、少なくともケバブ屋が開いている故、飢えて骨と化すまではないでしょう。

    さて、一応の?仏教国、ジパングですら、夢の国を始めとした組織の上層が躍起になるのです、当のキリスト教国家、祭り好きのドイツ人が何もしないことなどありえましょうか。とはいえ筆者も、この身をもって体験したわけでもないことを書くのは、創作か噂話かというもので、本意ではありません。故、実際に体験した、Bremen Hauptbahnhof (ブレーメン中央駅)裏にて例年行われ盛り上がりを見せるらしい仮設遊園地Osterwiese について書こうという次第で、こうして文字盤をカタカタとしているわけであります。

                       本題までが長い!

   まずOsterwiese とは何であるか。

Die Osterwiese ist ein Volksfest, das alljährlich vor, während und nach dem Osterfest in Bremen stattfindet. Mit jährlich über einer Million Besuchern an 16 Tagen und über 200 Schaustellern gehört die Veranstaltung mit zu den größten deutschen Volksfesten. Das Volksfest wurde 1928 erstmals in Bremen-Gröpelingen veranstaltet, wechselte danach mehrmals seinen Standort und findet seit 1946 regelmäßig auf der Bremer Bürgerweide im Stadtteil Findorff statt. Der jeweils im Frühjahr liegende Veranstaltungstermin ist durch die Anbindung an das Osterdatum beweglich, wobei die Osterwiese stets am Karfreitag geschlossen ist. (Wikipedia”Osterwiese”引用)

筆者の良心『これ、さぼるな筆者よ。』

仕方がないじゃないか、日本語はおろか、英語すらなかったのさ。

   まあつまるところ、イースター時期からその後にかけてブレーメンで行われるお祭りというわけであります。

    筆者の留学先、Hochschule Bremen city university からそう遠くない、むしろ筆者の住まい付近に位置するその会場は、普段であれば何一つない、ただただ広い無用の土地でしかありません。それがOsterwiese の日、突如として遊園地と化す様は、さながら空から巨大なおもちゃ箱でも降ってきたかのよう。

    ただ仮設遊園地と言ってくれてしまうと、どうにもその質に期待させまいとする響きを持ってしまうは当然のこと。そう聞かされていた当の筆者も、例に漏れず舐め腐り踏ん反り返り腐っていたわけであります。しかしかように腐りに腐った筆者の想定を、異文化というものはいつだってひっくり返してしまうが普遍の真理とでも言えましょうか。

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その規模や白熱するを写真や言葉で伝えるは、筆者には些か難しさが過ぎるというものなのですが、できうる限りの努力を見せようと思います。

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   まずは、クマの数多、首根吊るされる様を眺めてみよう。

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   ヨーロッパのイベントらしい屋台。基本は肉類かジャガイモかアイスかビール。

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    そらうず高く積まれたジャガイモ。そこかしこに佇む芋の山脈には、ドイツ国民の底知れぬ異様なまでのジャガイモ愛を感じないでもないですね。

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   時としてBrezel。硬めのパンで、塩であろうか、なかなかにビールを飲ませる味をしています。

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人々を惑わせる妖刀Schweinespieß(豚串)。

その妖しい魔力にどれほどの人が取り憑かれたのでしょうか。かくいう筆者とその一団も例外ではなく、その量と味に確かな満足を覚えたわけなのでした。

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技術云々は今はそっとしておくのが優しさであると、筆者は説きます。ホーンテッドマンションとでも呼ぶが相応しいでしょう。

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日本では、おそらく見ないであろう調理器具。文化がどうのと難しいことを考えるではないけど、少なからず興奮を与えてくれることでしょう。

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メリーゴーランド。シャッタースピードをもっと遅くすれば、それTwitterやらでよく見るような写真が撮れるのかも知れないけれど。

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場所は違えど遊園地というもの、観覧車を持たずしてそれと称するは罪とも言えましょう。

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正体不明のデザート。蛙の笑顔で頭晒されるを眺めるもまた一興と、思う気を違えた筆者ではないけれど。

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どの屋台であれ、ビールは必ず売っているのがさすがドイツというところでしょうか。

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これらも試したわけではないけれど、何やら日本の団子を彷彿とさせるその姿に、一抹のサンチマンタリスムを感ずる、そんな情感豊かな筆者、ではもちろんないのが難点。

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仮設ということを忘れるほどの規模とクオリティを誇る遊園地。ただの祭りであろうが、日本のそれとは動く金額が大きく違うことは言うまでもないでしょう。筆者の汚い心根が見え隠れしてきましたね。微笑ましいことです。

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アイスのお店。それ、目を凝らすと、各国の言語で表記されたアイスの文字、もちろん日本のものも『フイス』と"正確に"書かれていますね。それはそうと、筆者はこちらへ来て“air quotes“なる技を体得せしめた次第であります。

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クレープとは、ドイツらしくもないのですが、味はKinder Schokolade(ドイツのチョコ)なので不問としましょう。どう味付けするのかと見てみれば、なんとチョコをそのまま3本置くという大胆な手法。

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チョコレート信者としてはたまらない逸品と言えましょう。

ここまでを振り返り簡潔に言ってのけてしまえば、肉料理を貪りビールを流し込みデザートに舌鼓を打ちアトラクションに興ずる、そんなことができるイベントなのでありました。ローラーコースターには安全バーが無いのも魅力の1つと言えようか。

    ザッと回るにも1時間と半分くらいはかかる規模ですので、この時期ドイツに訪れる機会があれば、ぜひブレーメンに立ち寄ることをおすすめします。筆者は期間中に、別団体で計3回訪れました故、それでも飽きぬくらいにはワクワクとするイベントでありますことは保証させていただきましょう。

 

とりあえずはこんなところでしょうか。

イースター休暇をチェコへの渡航や祭り事、Düsseldorfへのドライブ、そしてパーティ(は毎週なのですが)で十分に満喫できた故、筆者は大いに満足です。

また、休暇以外の、普段の生活でも、カフェでボーっとしたり川沿いでボーっとしたり、パーティに参加したりドイツ料理を教えてもらったりと、充実した隠居生活を送れていると思います。そう、隠居生活。隠居、したいなあ。

なんとも締まりの悪い記事と相成ってしまいましたが、それはそれとして、温かく見守ってくださればと思う次第でありまして。

次なる渡航やイベントの折にでも、また書こうと思います故、暇なときにでもお付き合いいただければと思います。

あるいは、普段の生活について書くこともあるやも知れませんね。

  

スメタナの国

  事の順が前後するはあまり本意ではないけれど、今回はあれやこれやと自らに言い訳しいしい書きかけのドラフトを一旦寝かせて、この記事に手を掛けるとしようと、思い立った。藪から棒に唐突に、ラブストーリーは突然か、何事かとぞ思うも必定ではありますが、どうかお気になさらぬよう。なに、起こった出来事の順を前後せざるを得ない状況になってしまっただけのこと。

 さて、少ない読者への敬意と感謝と思いやりを欠いた冒頭はさておき、今回筆者はその生涯で9カ国目となる、チェコ、その首都プラハ渡航録をば書かんとしている模様。温かく見守ってやるが情というものであろう。良い。許す。書け。

まずは、筆者の滞在したホテルの通り。発展途上が微かに香る雰囲気。

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こういったトコロなんかは、およそ我々の想像する、夢に描く雅華やか煌びやかな、いわゆるヨーロッパには、おそらくはないでしょう。まあ、こんなものは都市の、それこそ重箱の隅のようなもので、これがプラハだと言ってのけるは虚構甚だしいのでそんなことはもちろん言いません。ただ筆者がこういう場所に一抹の心惹かれるを感じるというだけ。

 

 

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出来の良い写真ではないけれど、それ今回ばかりは目を瞑り、プラハの未だ発展途上にあるを、塩の一粒ほどでも感じてもらえればと。プラハ中央駅から、およそ5分の場所。

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青になったかと思えば、ものの2秒でたちまち赤へと戻る恥ずかしがり屋の信号が多いこと多いこと。

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チェコ語の書いてあるは、それは筆者にとって目新しい言語、チェコなのだから当然なのだけど、一語たりとても理解できない様は、もはやおもしろおかしささえ感じる。

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有名らしい建物。ミュシャの絵でしょうか。

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チョコレート博物館の入り口前の展示。歴史を感じさせるようではありますが、もはや嘘なのではと疑いを持つほどに古きを描いてありますが、そんなくだらない嘘をつくメリットなどはないでしょうから、もちろん何かしらの根拠に基づいた史実なのでしょう。

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雨の予報に恐怖しいしい歩を進めると、慎ましい筆者の様子に空も機嫌が良くなってきた模様。

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ありがちな人型の柱デザイン。文字通り人柱といったところで。でも筆者、こんなものに心惹かれるタチである事は否定の余地もありません。

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ガラス張りのエレベータに押し込められる恥をしのぶはいささか忍びないというもので、老体に鞭打ちしいしい螺旋の坂を這いずり登る。

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工事中の天文時計台に落胆しいしい展望台に登る、も、景色はそれはそれは素晴らしいもので、いかにもヨーロッパらしい街並みの向こうに見えるは発展の最中にいるを窺わせるビルヂングと重機。

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有名なティーン教会。80mの高さを誇る尖塔を持つゴシック式の建物。四方を建物に囲まれていて入りにくく撮りにくいのはミスや嫌がらせではなく仕様。防御策であったかな。

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塔の四方の一面を飾るはその大きさ世界一と称せらるプラハ城。丘の上に建つその雄大な姿は、我々を圧巻してやまない。

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もう一方は山であろうか丘であろうか、入り乱れる赤屋根を一望できる。

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見下ろすと広場。宗教改革でその名を轟かせたヤン・フスの像を囲むみたように犇めくは、イースター休暇に沸く人の群れと屋台のテント。

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塔のガラス張り羞恥エレベータを下から見上げる構図。

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降りた先にある小さな部屋で筆者の目を奪ったは、控えめでいて壮観な天井画壁画。

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写真の彼らがこの数秒ののちに唇を重ね合わせたはまた別のお話。

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上空から不躾にも見下ろす形となってしまったヤン・フスを、此度は下から拝む。

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目を凝らしてみると、鳩の頭上に鎮座するが見えよう、なんとふてぶてしく自由なことか。人ならざるものの特権と言えようか。人々の縋りつくこの宗教家の頭の白化は、先導者故の、火刑故の心労などではなく、灰色の謀略故かと納得させるに足る瞬間なのであった。

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建物の闖入するを恨めしくも思う。が、その美しきを隠さざるを得ぬ時代の趨勢というものに想いを馳せてみる筆者なのであった。

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近頃話題のグルテンフリーを売りにする屋台。日本語訳を修正した結果の正確さはともかく、その矢印ではさながら、どこぞの 通販サイト『密林』のようではないか。人々をその豊富な生態系(商品)とその色香で誘惑魅惑し迷い込ませる側面だけ切り取って見れば、アマゾンという名は、いかにも言い得て妙、まさにおあつらえむき、というものではないだろうか。

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心労の宗教者に刃を向ける時代の姿を主観的に表現した構図。

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刃の正体は串にジャガイモを挿した状態でチップスにしたもの。分厚く食べ応えがある、頼れる妖刀。

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カメラを構える、何処の馬の骨とも知れぬ平たい顔に撮られてなるものかと反骨精神を露わにする馬。そう、粗相である。

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広場の賑わいもそこそこに、誰もが知る名曲を彷彿とさせる場所、モルダウ川へ足を進める。

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街とプラハの城下とを結ぶ橋カレル。

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橋の手前からも溢れる人の群れ。

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ここで楽団の奏でるはかのスメタナの曲であろうと予想していた筆者は、図らずも騙される形となってしまった。

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キリスト教に疎い筆者の所感は、タケコプター。

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かの曲を聴きつ歩きつ眺めたい、誰もがそう思わされる事でしょう。

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城下の番犬による検問。

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プラハ城の城壁からの眺め。

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カインとアベルであろうか、2つの殺人。

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城への中継地点。

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広場の狭さと混雑故ファインダーに収める事能わず。

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人の数の多いこと多いこと。

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ステンドグラス、聖書の内容をある程度でも把握していればより楽しめるのかもしれないと思いつつ眺め、そのうちに忘れる。

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青く光るステンドグラス

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その向かいで殊異彩を放つ濃赤色。

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チェコ語表記しかなく、しかも子音にまみれたその名前を覚える事ができなかった円筒状の甘味。

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シナモンをこれでもかとまぶした至高の一品。シナモン嫌いの卒倒するは想像に難くない。

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高所からの見晴らしを表現する語彙は、とうに尽きている事だけ報告しておこうと思います。

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文豪カフカの博物館。あまり詳しく書くのは本意ではないのですが、チェコという国は、全くもってこういうものに溢れた国であるな、というのが、筆者の感想としては適当であろうと思われるのです。この曖昧な内容に思うところがあるのであれば、一度プラハへ足を運んでみると良いかも知れません。

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入場券はいくつかのデザインがある模様。筆者の場合、気品漂うカフカ少年。

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マリオネットも有名らしく、博物館まであるほど。カレル橋でも他の国ではあまり見られないようなマリオネットのパフォーマンスがちらほらと。

 

このような感じで、2日と短くも個人的に充実したプラハ滞在となった訳で相成ります。

またの機会があれば、ピルスナーの街にも行ってみたいですね。

あるいはもう一度プラハを訪れ、モルダウの川沿いに腰掛けボーっとするのも良いかもしれません。

最後にプラハらしい写真と、癒し画像をば。

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ボジアロス

   カンボジア渡航。1度目は今から1年半前、2度目も1年前かとぞ、感慨にふける。

   メコン川沿いのベンチで何をするではなく無為に無感情に無思考に川の流るるを見、小さなボートの漂うを見、対岸のソカホテルを眺め、広場に走る子どもと戯れ、備え付けのストレッチ器具に触れ、オランダより来た観光客と交流し、マリファナを断り、ブルーパンプキンでシェイクを頼み、3000リエルくらいでカンボジアリーグの試合を観てスタジアム内の屋台で特殊な色のソーセージや肉を食べ、あまりの美味に再び注文し、謎多き日本語表記ドリンク『ここぞ』を飲み、ちょっと臭いセントラルマーケットの魚売り場を歩いて、安いTシャツとハンモックを買って、偽物のアイスウォッチを見つけて、イオン プノンペン店で休憩して、ソリアで仲間内の誰かがドリアン味のアイスにチャレンジして嗚咽を繰り返し、夜の川沿いでビールを飲み、王宮付近を散策し、日々 蚊に刺されて苦しみ、灼熱の中で肌を黒く染め、ママカップとフレッシィのオレンジジュースを飲み食い漁り、世話になった先輩とケーキを食べて、空港まで見送って、ちょっと便利な持ち手がついたペットボトルの水を持ち歩き、時に落としてボトルが弾ける。

田舎の村で老婆と拙いクメール語で話し、あまり話せずとも笑顔をもらい、村の家族親戚一同に迎え入れられアンコールビールを飲み、缶タブのくじの当たり外れに笑い、缶を開けるに失敗して飲めなくなり、還暦をとうに超えた家主に早朝ランニングに誘われ、サンボープレイクックをゆったり歩き、村を彷徨し、水牛や豚や鶏の自由に歩くを眺め、毎朝屋台で肉まんみたようを買い、息を飲むほどに赤く美しい夕陽に感動しいしい太陽の沈むを眺めつ見惚れつコンポントムの、喧騒溢れる都市とは少し違う穏やかな、クラクションの聞こえない、あまり臭くないマーケットで1500リエルほどの みかんまんじゅうや揚げバナナ、円盤状の餃子みたようを食べ歩き、ナッツを買い、1キロ1ドルくらいのマンゴーを買ってホテルで切る。舗装路なき土埃の中ワゴン車に揺られ、井戸の水の出し方を教わる。

40℃近い猛暑と陽射しの中、レンタルの、少し大きな、ギアの変わらぬトレックのマウンテンバイクを駆り、マイナーな遺跡を周り、人の息を感じぬ静けさの遺跡で腰掛け涼み、そこかしこに犇く、パラソルとクーラーボックスのみの装いの店でスプライトを買い、沐浴場の岸に座って目を瞑り、名前は何であったか、ピラミッド型の遺跡の頂上で、宇都宮に住んだと言うアメリカ人夫婦と写真を撮り、傾いたサドルに尻を痛め、疲れ果て帰り寝て、出の悪いシャワーを浴び汗を流すもときには水しか出ず、ときには茶色の水が出る。トゥクトゥクで少し離れた遺跡へ赴き、山を登り、山上の遺跡でアンコールビールを飲み、街に帰りバイチャーとバイサッチュルクを食べ、クメールオムレツとロックラックを貪り、屋台の、ピリ辛の焼きそばみたような物に挑んで、それからというもの毎晩通い、パブストリートでお酒を飲み歩く。      

   そんな1年半前と1年前みたような1ヶ月半を、あと1度でも過ごせたらと、アンチSNSポエマーたる筆者らしくもなく、思うのであった。そう、だから、ブログなら、それも多少は、自らの矜持を保ったままで、こんなことを書いても良いのではないかと。

    心動くに涙伴わぬ、人として欠落する筆者がなぜ、かくもサンチマンタリスムを感ずるか、その故が、自覚なくも元より東南アジアに心惹かれるタチであったのか、初めて訪れた異国の地が此処であるからかなど、挙げ列ねてこそみるもの、当人たる筆者にも確信を得るまでには至らない。今にして思えば、自らの過去を省みるに、カンボジアにいたときが、最も自分が生きていたと感ぜられる。述ぶまでもないが、憧れたヨーロッパの地、イタリア、ドイツ、スウェーデンフィンランドエストニアを訪れたは、ある種、筆者の夢の実現に他ならぬものであり、その喜びも、何にも代えがたい価値を持つ。しかし何より鮮烈で、何より鮮明に脳裏に焼き付けらるるは、やはりカンボジアでのことである。期間が長かったこともあろう、初めての異国の地として愛着もあろう、気負わぬお国柄のせいもあろう、恐らく筆者は、この先何があろうとも、どれだけの月日を経ようとも、あの日々を忘れることは決してないだろう。何よりもかけがえのない自らの歴史として心に刻まれ、風化することなくこの身と添い遂げ、この命朽ち尽き果てるその時まで、あるいは、冥土の土産にさえして抱えていくことだろう。

   それはそうと、ただ海外に行きたいなどと、単純極まる夢を見て大学に入学した青い少年は、どうやら彼の当初の予定を遥かに上回る夢の実現を果たし、未熟ながらその夢を未だ継続している様子。父と兄の背中ばかりを見てきた、およそ自分の意思を多くは持たない少年の、ただひとつ、自らの意思と呼ぶに相応しいこの行為を、それこそ世を去るときまで大切にして、その夢を見続けられたとしたら、それはとても幸せなことだと思う。その少年の好きな映画でも、希望の何たるかが描かれていた。往々にしてネガティブなその少年も、その希望だけは抱いても良いと自らに許した。

ブレーメンライフ、春寒に参る

 いかにも日本らしい雅やかに響く韻を踏んだタイトル、とはどれほどこの身を灼かれ鞭打たれようとも決して言えないであろう、取ってつけたような、浅薄この上ない出来栄え。そも韻を踏めているかも疑わしく。

 

 ブレーメンに至り、やがて4日目が過ぎようという時分。3月ともなれば冬の将軍もその身を引こうというは、蜜みたように甘い憶測であったと気づくにさほどの時も要しなかった。というのも、筆者がこの地に足をつけてからというもの、気温は一度たりとて氷点下を脱してはいないのです。北関東生まれの端くれ、多少の寒さには動じない体を授かったものと思い上がっていた筆者を氷結せんが如く気温は下がりに下がり、ついには−10℃。写真を撮るにもカメラを持つが憚られ、地図を見るにもスマホを出すが憚られ、両手がさながら反抗期を迎えたみたように、筆者の意に反してポケットの内布を掴んで放さない、反抗期よりか、ニートと称すが相応しかろうか。顔は痛み、呂律は回らず、両手は固まり、首は縮まる。北ドイツの冬将軍は、どうやら慈悲を持たないらしい。そんな筆者が現状を述べるに相応しい一言

落ち込んだりはしないけど

          とても寒いです。

面白おかしく捻りを加える余裕も失うほどに。

 たかだか寒さを表現するに、かくも無雑な言辞を弄するブログが他にあったでしょうか。それはさておき。

 今のところでは、留学先の大学Hochschule Bremen(以後HSB)での手続きを済ませ、残すところ口座の開設と市民登録のみとなりました。それを終えると、晴れて筆者も大手を振って過ごせるようになります。晴れたところで気温が上がるわけではないが、それはそれ。

 オリエンテーションまで数日の猶予があることから、先の2日ばかりは地理感を掴むべくひたすらに歩き回っていた筆者、狂気じみた方向音痴スキルを遺憾無く発揮し未だに地図を手放せず。

 デパートを巡り、方向も分からず右往左往していると、何やら観光地めいた場所に。

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ブレーメンは田舎だなんて言われていたので少しばかり心配していたものの、その実お店も屋台も充実し、電車、バス、トラムの本数もかなり多いため移動にも困らない。観光するにもおあつらえむきと言えるでしょう。

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 本格的なブレーメンの写真撮影は、もう少しカメラを持つに苦痛が伴わない時期に行おうかと。何度でも訪れれば良いのです。何せ、HSBの生徒はゼメスターチケットなるものが授与され、それによりニーダーザクセン州(Nieder-Sachsen)ほぼ全域において交通機関が無料になるのですから。北はハンブルク南はオスナブリュック、東はハノーファー西はオランダ国境付近までと、これほどの恩恵を授かったからには活用しないは宝の持ち腐れというもの。何度訪れても多すぎるということはありません。殊旅行に関しては、過ぎたるは及ばざるが如しなんてことはありえないのですから。

 ということで散策中に震える手をおしてスマホで撮った写真を少し、申し訳程度に,

慎ましく、チビチビと、勿体ぶりつつ載せたいと思います故。

 

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インビス(屋台みたような)のCurrywurst mit Pommes

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ハンブルク中央駅(Hamburg hbf)2階のScweinskeにて食べたCurrywurst mit Pommes

 

このCurrywurst mit Pommesなる食べ物。カレー風味の食べ物を好まぬ筆者も好む代物。ヴルストにケチャップとカレーパウダーをかけただけとシンプルな第一印象。しかし口に含むが最後、およそ炬燵よりも強力な中毒性を以ってあなたの味覚を引き摺り込むことは間違いありません。

f:id:payajitte:20180304063340j:plain大手デパート、Garelia Kaufhofのドイツの至宝HARIBO陳列棚の様子。

Hans Riegel氏がBonnにて創業したことからそれぞれ頭2文字をとってHARIBO。かの物理学者アインシュタインが愛し、かの皇帝ヴィルヘルム2世が讃えたとされるグミでありますれば、その偉大さはうかがい知れることでしょう。ブレーメンでさえこれほどの品揃え、ボンにある専門店にはどれほどの種類が売られているのか、想像するに恐ろしい。

f:id:payajitte:20180304064314j:plainそう、存外に寿司のお店が多く、常に覇権を争っています。キャプテン寿司、寿司将軍、寿司BAR、Sushi Circleと、独自路線を突っ走る店名があちらこちらで輝いています。ゆとりができたら行ってみるのも悪くはないですね。ただ日本以外の国における寿司の難しい点は、できることなら美味しいものを食べたいけれど、何か恐ろしいものが入っていないと、むしろ期待に外れるということですね。

 そろそろ筆者も眠くなる時分、と申すのも、この記事の書き始めあたりから瞼が刻一刻とその重みを増していて、ついには持ち上がらないところまで来てしまった故のことでありまして、文章も考えるにも覚束ぬ始末、これはもう寝るが正義であると。

 明日には冬将軍が退陣めされるとのこと、カメラ片手にブレーメンの街中を散策するに良い日となることを心の底から祈りつ、穏やかに目を閉じる。

                                                                                                         

                                                                                                        "2018.03.03 Bremen"

Youは何しにドイツへ?

   唐突の報告ながら、ターキッシュエアラインにて、イスタンブルでのトランジットと観光を経て、ブレーメンに無事到着せしめた次第であります。ただ、今回は何と言っても、12.5時間に及ぶフライト、10.5時間のトランジット待ち、3.5時間のフライトと、飛行機嫌いを射殺さんばかりの計画、鬱々とした思いに充ち満ちながらも無事生き永らえおおせた筆者に乾杯、しかして疲労困憊。うまいっ!

   そも、タイトルにもあるやに、なぜ筆者はブレーメンへ?それは、大学の交換留学で、これより1年、Hochschule Bremen に留学するからに他なりません。留学するとは言っても、大学の提携校への留学なので、卒業が遅れることもなく、単位も互換でき、学費も日本の大学に納めるのみという、素晴らしくお得感漂うものです。

   先に述べた通り、今回はターキッシュエアライン。そのサービスの充実するは、よもや言辞に尽くし難く、エコノミーでも、預け荷物が2つまで無料と良心的な設定。アイマスクはもちろんのこと、靴下やスリッパ、ハンドクリームに歯磨きセット、耳栓まで支給されるという、狂気すら感じる驚異のサービス。食器はシルバーで、食事はメニューから選べるし、もちろんおいしい。飲み物には自家製レモネードなんてものもあります。客室乗務員さんたちは全員が日本語を流暢に話し、時折ジョークなんかも言ってくる。いやさ、どこぞのアエ◻︎フ◻︎ートとは雲泥の差ですね。

    難くもなく、言辞に尽くしましたが、それはそれ。

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機内食①とレモネード

・焼き鳥

・セロリの何か

・チャーハン

・サラダ

・何かのトマトソースあえ

・パン

ミックスベリームース

焼き鳥、筆者の知るそれとは少しばかり違うものの、まぁ、確かに、焼き鳥に違いありません。

機内食②、の写真がここには載るはずなのですが、どうしたことでしょう、さながら煙のように姿を消してしまいました(訳:撮るのを忘れてしまいました。)。

   長時間フライトの間隙を埋めるは、やはり映画と睡眠に限ります。なんと本便、あろうことか筆者の最も好きな映画の1つ“the Great Gatsby“が名を連ねていました。これは観るしかないと、英語音声英語字幕に狼狽しいしい懸命に見ました。皆さんも是非、ご覧になってみてください。素敵なセリフと愛憎模様に感銘を受けること請け合い、失礼しました。

   イスタンブルを彷徨したは、午前4時、まだ日が昇る前のこと。なので写真はおろか、マトモに観光できたわけではないんですね。まぁ、下見程度にという分で考えれば良いものと思います。何かしらで入り用かとぞ少しばかりトルコリラに換金こそしたものの、ほとんど使わず。まぁ、次来たときの資金にでも丁度良いでしょう。

   トランジット待ちの間の観光とは言っても、特に変わった手続きをするではなく、いつも通りパスポートコントロールを通ってすんなり入国、戻ってくるときもパスポートコントロールと荷物検査を通るのみ。思ったより楽で良かった、というのも、ひとえに日本国パスポートの優秀さの賜物なわけでありまして、ビザ免除の恩恵を授かるは、手間や費用を鑑みるに大変に助かること請け合いです。

    そうこうしているうちに、乗り継ぎ便イスタンブル・アタテュルク(IST)からブレーメン(BRE)へ。

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機内食

ビーフハンバーグ

・何かしらの味付けがなされたライス

・ロースト野菜?

・黄色い物体

・チョコレートムース

・パン

    さすがに機内食が3度も出ると、筆者の虚頭に貯められた申し訳程度の語彙も尽きるというもので、ご容赦いただきたく。そも感想など初めから書いていないではないかとの指摘は軽やかに無視せん。なぜなら心で表現していたから、言外の方法なれば、目には見えぬが道理というもの。(ならブログを書くな)。résistance神話ならぬexistence神話?ちょっとよく分からないですね。

    タイトルはどう回収したものか、まぁ、何はともあれ、それはそれ。タイトルなんてなんだって良いじゃアないか。

    あれ、写真は?と疑問が浮かび上がったところで今回はこのくらい。まぁ、落ち着いたらちゃんと写真の伴う記事を書きます故。平謝りしいしい布団に潜る筆者なのでありました。