ストックホルムのすヽめ〜周辺の島々編〜
今さらの旅行記シリーズ再び。
今回は、ストックホルム周辺の島々についてです。前回のガムラスタンの、古き良きヨーロッパの街並みとは趣向を変えた、北欧最大の近代国家としての面が強いものになると思われます。あ、嘘かも。少し特殊な雰囲気を醸し出す場所もちらほら。
これはちょうどお日柄も良く、ストックホルム 滞在中で最も歩きやすい日のことです。
まずは島々へ向かいがてら、朝の散歩をします。あ、島々へは歩いても船でも渡れます。
朝のストックホルムを散歩すると、この街の『北欧のヴェネツィア』と称されるに足る所以を感じざるを得ません。この街の水の都としての姿は殊魅力的で、どんな街にも勝るとも劣らず我々を惹きつけることでしょう。まぁ、北欧のヴェネツィアと呼ばれてはいても、それぞれに違った美しさがあるわけです。それらを比べるは、それ自体が無粋極まりないことなのかもしれませんね。矛盾の筆者。
ホワイトバランスを変えるだけで同じ場所でも相当雰囲気が変わりますね。どちらが良いとは決めかねるのでどちらも載せておきます。どちらが現実か、という野暮な疑問は捨ててしまうのが賢明というものでしょう。筆者にとってはどちらも好きで、どちらも現実です。それでも気になる人は、そうですね、現地に行ってみてください。
ちなみにこれらは全て、滞在したホテルから、シェップスホルメン(Skeppsholmen?)島に向かう途上で撮った写真です。技術の良し悪しはあまり咎めないでくださると、筆者の心は保たれます。
まぶしい。
近代国家の水の都としての顔をずっと眺めていても良いのですが、そろそろシェップスホルメン島に着きます。
船。まぶしい写真に写ってた船です。
いざシェップスホルメン、このときの時刻はたしか09:20。この島の目玉である現代美術館(Moderna Museet)に向かうも開館は10:00。
この40分の間隙を埋めるため、筆者は白い息に身を縮めながら暖を探します。
そこで見つけたのは、丘を抉るようにしてできた窪み。その向こうには木製の扉が。地図にも本にもないし、とりたてて見る場所でもないと思って写真は撮りませんでした(失礼)。
しかし入ってみるとそこは、愚劣で無礼ここに極まれる筆者の想定を覆す世界が広がっていました。異世界、あまりに奇妙で面妖な、まさにワンダーランドと呼べるものがそこにはあります。
おもちゃの博物館といったところなのでしょうが、筆者の知るそれとは明らかに一線を画した存在です。ノスタルジックで、ロマンに溢れ、それでいて自由でした。筆者のなけなしの語彙ではこの感覚を表現できないので、写真で伝えます。
なにやら知った顔もちらほらと。
おもちゃによる道案内。
少女とおもちゃ…⁇
丘をそのままくり抜いて作られているので所々雨漏りが。
メカニック好きの少年心をくすぐるであろう展示。
人形の家。
割れた車の中には数多のミニカー。
パレード…⁇
全体像
レトロな売店…⁇
これは…
宇宙…⁇ガスマスク…⁇
あと、先ほど載せたパレード(仮称)、奇妙な音楽とともに動きます。
他にも謎の音楽とともに動く物体があったのですが、悲しいかな、動画は載せられないのです。だから画像だけ。
床、壁、天井、その全てが鏡で出来た、それも八角のためどこを見渡しても同じ像が映る狂気じみた一室。聞いたことあるような音楽をひたすら流し、それでいて人形は動かず立ち尽くしています。
正直、怖いです。
気を取り直して、
ワンダーランドを堪能したあとは博物館のカフェでケーキと紅茶をいただきました。
ベリーケーキ?なのかな、大変な美味です。
博物館から出ると、人が少し増えています。やはり時間ですかね。
現代美術館に向かう途上のグスタフ アドルフ教会…だったかな。
現代美術館前のアジア人?
到着
建物前のモニュメント。いかにも現代美術って感じですね。
謎のアジア人、グスタフアドルフを背景にストックホルム の地へ降り立つ、の図。
いや、早く入れよ。
入ります。
贅沢な空間の使い方ですね。そして明るく、とても筆者好みの雰囲気です。
出た、トイレ。ありがちなやつ(失礼)。ダダイズムのあれかな?講義で習ったような。
タワー。
鳥居が、さながら まぐわっているような様相(失礼)(下品)(罰当たり)
言わずとも知れたサルバドール ダリ。
や、破れた…紙…⁇
分かるよ、障子破るの楽しいもんな。でもそれは小学生のうちに卒業しような。
ピンクの布を風でヒラヒラしている作品。
これが現代美術…
もう何もいうまい。
これ、美術と呼べるかはいささか疑わしくないではないのですが、この文章自体はなんとなく胸を打つものがないではありませんでした。
『何一つ欠けていないのに、不完全』みたいな、そんな内容だった気がします。
退廃的な若者事情でも嘆く絵でしょうか。確か舞台はアメリカと書いてあったと記憶します。
何はともあれ、現代美術は筆者には少し難しいのです。感受性の乏しさ故。
現代美術館を後にし、次なるは筆者の真の目的を孕む島ユールゴーデン(Djurgården)。
真の目的とは何か?
そう、それは、これ
“ABBA the MUSEUM”
スウェーデンを代表する、世界でも有数の人気を誇ったユーロポップの代名詞、ABBAの博物館。
“Mamma Mia”や”Dancing Queen”など、聞いたことがないはずがない、と言っても過言ではない名曲の数々を生み出したアーティスト。
筆者感無量。
ジャケットや衣装、音源など、多くの展示が。
妙にリアルなABBAメンバー実物大?フィギュア。
パネル。以上!次。
今回の最後を飾るは、スウェーデンのシンボル?ヴァーサ号を収蔵する博物館(Vaasa Museet)。
ぶっちゃけてしまえば、最も期待していなかった場所。
いや、だって、船でしょ?しかも処女航海で沈んだ。
建物前には船が突っ込んで来たような形が。
わざわざこんなとこに建てなくても…
と、中に入ると、ナメくさっていた筆者を見下す巨大な影がそこに。
そう、これがヴァーサ号。大きさはなかなか伝わらないと思うのですが、この船を展示するために7フロア使っています。下に映る人と比べてみれば、その差は歴然。
後ろから見た図
カッコいい。こんな船なら海賊王でも目指せますね。
大きさよ伝われ。
北方博物館(Nordic Museet)
疲れていたのか、写真はとっていない模様。ごめん。
広すぎて全ては見きれません。行く際にはたっぷりと、時間と余力を残しておくと良いでしょう。
今回は写真盛りだくさんな記事になりました。
途中で飽きずに読んでくれた人には心からありがとう。
来月末には1年間の留学のためドイツに行くのでもっと生の情報を書けることと思います。読んでいただければ幸いです。また、これらの記事が皆さんのこれからの旅行にあたって少しでも参考になれば、それこそ筆者冥利につきるというものでしょう。
もしかしたらご飯とカフェとお菓子について書くかも。